メイセイオペラ産駒 重賞初勝利によせて
ジョイーレ 2006.8.16

 メイセイオペラ産駒の重賞初勝利は、期待されながらも、惜しいところで勝利を逃し続けてきたジョイーレの手によって達成されました。ここまで惜敗が続くと、関係者の方々のご苦労は大変なものであったろうと思います。まず、心からお祝いを申し上げたいと思います。

 かつて、兵庫ジュニアグランプリの前に書いたエッセイ、「メイセイオペラ産駒 グレードレース初出走によせて」で、私はこのように書いて文章を締めくくりました。
  『地方馬ないし地元馬で最先着できれば、もはや地元に敵はなし、と言えるはずです。そうなれば、ここで負けたとしても、メイセイオペラ産駒の重賞初制覇の吉報は、手の届くところにあると言えるのではないかと思います。』
 そして、ジョイーレは見せ場を作っての2着に入り、地元に敵なし、すぐにでも重賞タイトルを手中に出来るはず…と思った人は多かったのではないかと思います。しかし、その後の惜敗続きの道のりはここで改めて取り上げるまでもない、園田競馬にちょっと興味のある人なら、誰でも知っているような苦労話になってしまいました。あわせて重賞2着4回、3着1回。誰が言い出したのか、ダービーのあたりから「無冠の帝王」と呼ばれるようになり、ダービーと菊水賞は「帝王」と呼ぶにふさわしいくらいの惜敗っぷりでした。
 そんな中でも、こうして重賞タイトルへたどり着くことが出来たのは、何より体が丈夫に生まれついたこと、精神的にタフだったことが挙げられるでしょう。ダービーと菊水賞は、死闘を繰り広げたチャンストウライが、残念ながら故障で戦線離脱してしまうほど、激しいレースでした。3月末から目一杯の競馬を競馬を繰り返して、さらにこのところの猛暑にも音を上げることなく、体調とレースへ向かう気持ちを失わずにここまで来れたことこそ、勝因でしょう。もちろん、馬体は父から受け継いだものでもありますから、父オペラを応援してきた者として、誇らしい気持ちにさせてくれます。

 話をジョイーレから一歩引いて、メイセイオペラ産駒全体について見てみると、残念ながら、重賞レベルと呼べるような馬は、今のところジョイーレが唯一の存在という状態です。ボナンザーオペラが岩手のオープンに手が届こうかというところで移籍になるなど、惜しいケースもありますが、全体としてみて、重賞レベルでは掲示板に載れるか載れないかという所で止まってしまっているような感覚があります。
 こうして重賞初勝利を飾った今、何かのきっかけをつかんだかのように重賞勝ち馬が何頭か出てきてくれるかもしれません。ちょうど、ヒラカツオペラの初勝利の直後に、そんな感じで次々と勝ち名乗りが上がりました。2歳世代に高い素質の馬が揃っているような感じもしますし、ジョイーレと同じように3歳世代も古馬に混じってから上昇してくる馬もいるかもしれません。4歳世代もまだまだこれからという馬もいるでしょう。何にしろ、期待して見ていきたいと思います。

 最後に。これまで何度か書いているかと思いますが、やはり地方の重賞を1つ勝ったところで、メイセイオペラの種牡馬人生には大きな影響はないのかもしれません。やはり、ダートグレードやJRAの重賞という大きなところで勝負していかないと、先行きは厳しいように思います。そして、そのダートグレードに挑戦しうる存在は、ジョイーレ以外には見当たりません。そういった意味では、ジョイーレの今後の活躍が、メイセイオペラの今後を左右してしまうともいえそうです。ジョイーレには更なるパワーアップをしてほしいとともに、まずは故障せず無事に競走馬生活を送っていってほしいものだと思います。

(2006.8.19)